ランダム行列の「固有値」と多項式の「零点」は、一見すると異なる対象ですが、どちらも複雑な数学的対象の性質を映し出す重要な指標です。私は、この二つを結びつける「自由確率論」という理論を手がかりに、多項式の零点がどのように分布するのかを研究しています。
特に、零点がすべて実数となる多項式を組み合わせると、新たな零点の位置は複雑で予測が困難です。しかし、多項式の次数を大きくすると、零点全体の分布に規則性が現れ、その振る舞いが大規模なランダム行列の固有値分布と共通の法則で記述できることが分かってきました。この意外なつながりを解明し、ランダム行列と多項式の零点理論を統一的に理解することを目指しています。
大規模データ解析・機械学習への応用
物理・工学におけるスペクトル解析
近年、教育・産業・行政など幅広い分野で、数理・データサイエンスの重要性が高まっています。本研究が扱う自由確率論や関連する数理理論は、大規模データ解析や機械学習を支える基礎理論とも深く関係しています。研究を通じて、複雑なデータの構造を理解する新たな理論基盤を築き、将来的なデータ科学・AI技術の発展への貢献を目指します。

数理・データサイエンスの理論的基盤に関するご相談を承っています。