地域や身の回りには、鳥の声、車の音、人の話し声、風や水の音など、その場所の暮らしや季節を感じさせる多様な音があります。しかし、それらは普段聞き流されやすく、自分がどのような音に囲まれ、その場所とどのように関わっているかを意識する機会は多くありません。
本研究では、地域や生活の場を歩きながら音に耳を傾け、音地図・文章・図・録音などを用いて記録する活動を開発・検討します。目指すのは、音を正確に写し取ることではありません。一人ひとりが何を聞き取り、どのように感じたかを、自分なりの方法で表すことで、普段とは異なる角度から身近な環境を見つめ直すことです。
こうした記録は、目に見えにくい音環境を捉えるための手がかりとなります。同じ場所であっても、何に耳を向け、どのように記すかによって、そこから立ち現れる環境の姿は異なります。本研究は、その違いを欠点ではなく、場所と人との多様な関わりを示すものとして捉えます。記録を重ねることで、地域の音に表れる暮らしの特徴や環境の変化を、あらためて考えるための基盤をつくります。
学校における音楽科・総合的な学習・地域探究等の学習プログラムの開発
自治体による住民参加型の地域音環境調査・地域資源調査の設計・実施支援
地域の生活音・自然音・活動音を蓄積する音環境アーカイブの構築
音を通じた地域の特徴や環境変化の「見える化」と地域文化の継承活動への貢献
参加者一人ひとりの経験を活かした、多様な記録方法・表現方法の提案と評価
地域の音環境を、専門家による評価だけでは捉えきれない生活者の経験として可視化する方法を提案します。地域の特性や参加者の関心に応じて、音を聴く活動・音地図等による記録・記録を振り返る活動を組み合わせたプログラムを設計できます。地域文化の継承、環境への関心、身近な場所の再発見に向けた取組として、実施過程と参加者の記録をもとに、その可能性と課題を検討します。

学習プログラムの開発・地域音環境調査・アーカイブ構築に関するご相談を承っています。